バレーボール Vリーグ オフィシャルサイト

2017/18Vリーグハイライト映像を公開中! 試合結果ページからご覧下さい!

コラム・ギャラリー

ファンゾーン コラム

【コラム】V・プレミアリーグ男子~輝きを放ち続ける37歳の大砲・イゴール 変わらぬ得点力の秘訣

V・プレミアリーグは1レグが終了し、男子は、選手の経験値やチームの完成度の高さを見せつけた2チーム、パナソニックパンサーズと豊田合成トレフェルサがともに6勝1敗で1、2位に立った。その中で、今シーズンも変わらぬ存在感を発揮しているのが豊田合成のオポジット、イゴール,オムルチェンだ。1レグの得点王で、ダントツの347本のスパイクを打ちながら55.3%という高い決定率を残し、サーブ効果率も2位以下を大きく引き離す1位だ。



11月11日のFC東京戦では、第1セットを奪われ、第2セットも0-3と出遅れて不穏な空気が漂う中、イゴールが4本のサービスエースを奪って一気に6-3と逆転し、チームは息を吹き返した。その後も劣勢に立たされるたびにイゴールのサーブが火を吹き、トータル9本のサービスエースを奪ってチームを開幕6連勝へとけん引した。他チームの選手たちからは、「あれが37歳か……」とため息がもれる。しかしイゴール本人は
「Age is just a number.」
と笑う。つまり、「年齢は単なる数字にすぎない」ということ。



その言葉の裏で、最高のパフォーマンスを出し続けるための努力を惜しまない。例えば、個人的にフィジオセラピストを雇い、自身のコンディション管理を徹底している。かつてはクロアチア代表やイタリア・セリエAなどで活躍し、ルーベ・マチェラータではリーグ優勝やコッパ・イタリア連覇に貢献した。その後、JTサンダーズ、豊田合成でプレーしてきたが、「JTの時に少し背中を痛めた以外は、私のキャリアの中で大きな怪我はまったくなかった」と胸を張る。
「私がバレーボールに捧げているのは試合をしている2時間だけじゃない。毎日、試合に向けてどう準備するか、どう休むか、あらゆるところでバレーボールのために戦っている」

当然、そのプロフェッショナルな姿勢が周囲に与える影響も大きい。チームメイトの高松卓矢は言う。
何がすごいかって、弱いところを絶対に見せないところが一番すごい。もちろん(体力的に)きつくなってきている部分もあると思うんですけど、イゴールはそういう部分を見せない。『疲れた?』と聞いても、『オレは疲れてない。オレは若いんだ』と言うんです。プレーもすごいけど、それと同じぐらい人間性も素晴らしいと思います」



V・プレミアリーグは6シーズン目で、相手チームには研究し尽くされているはずだが、それでも高い決定率を残せるのはなぜなのか。ずっとイゴールを後ろから支え続けてきたリベロの古賀幸一郎はこう分析する。
「たぶんいい選手の条件は、悪いボールにどう対応するかだと思う。いいボールを打つというのは誰にでもできることだと思うんですけど、イゴールは、悪いボールに対しても、トスが近かったらブロックアウトするし、短かかったら入り込んで打ったりして、ミスをせず得点につなげられる。どうしようもない時にも、得点を取らないまでも、相手に問題を起こさせるようなところに打ったりして、とにかくシチュエーションごとの引き出しをたくさん持っている。その引き出しの多さが、彼が長くやれている大きな要因だと思うし、他の選手が見習うべきところなのかなと思います



チームメイトが絶大の信頼を寄せ、イゴールがもたらす安心感が、周りの選手を輝かせている。1レグ最後のサントリーサンバーズ戦は、イゴールのコンディションが万全でなかったため大事をとって欠場し、チームは今季初黒星を喫したが、長引く離脱ではなさそうだ。豊田合成の二度目のリーグ制覇に向け、今季も大砲は輝きを放ち続ける。