第1章 日本リーグの誕生と草創期のスターたち

(1) 日本リーグの発足

 Vリーグの前身の日本リーグ(全日本バレーボール選抜男女リーグ)がスタートしたのは、昭和42年である。昭和42年といえば、東京オリンピックで大松 博文監督が率いる「東洋の魔女」が、金メダルを獲得しバレーボールに日本中が熱狂してから3年目、翌年にメキシコ五輪を控えた年であった。

 それまでの大会がすべて、数日間1会場に集まってトーナメント方式で行われていたのに対して、全国の会場を長期にわたって転戦する「日本リーグ」の企画は画期的なものであった。

 現在よりもアマチュアリズムが厳しく言われていた時代で、実業団チームにとっては、仕事と両立させながら長期にわたって全国でリーグ戦方式で戦うこの企画は、初めての経験であった。

 日本バレーボール協会の西川政一会長(当時)の巻頭のあいさつに、「全日本選抜バレーボール男女リーグを開催いたすことになりましたが、これは容易なら ざる大事業であります。(中略)トップクラスを行くチーム同士の試合が、全国津々浦々に及ぼす向上普及の影響を考えるとき開催の意義の深さを痛感 し、、。(中略)延々4ヵ月に渡って、しかも勤務の余暇、本来ならば休養に当てるべき土曜日、日曜日を全日本リーグに費やす選手、役員のみなさん方のご苦 労、ご努力、、、。」というくだりがあるが、まさに関係者の期待の大きさと決意ほどが読み取れる。